松浦晋二郎ブログ1(連絡先:ivishfk31@gmail.com)

2017年2月から4月まで松浦晋二郎は千田有紀の論文に「千田の博士論文」と「千田の博士論文ではない論文」という全く同一タイトルの2つの異なる論文が存在する事実を知らずに後者を前者であると勘違いしてブログ記事を執筆していた。ところが千田は松浦が上記勘違いをして記事を書いている事実を松浦に教えずに黙ってじっと見ていて松浦のブログ記事数がたまったところで同年4月下旬名誉毀損を理由に提訴した。千田は自己の意思で千田の主張する「名誉毀損」の「損害」を自ら拡大させ続けた。

ロンダ・シービンガー著『女性を弄ぶ博物学――リンネはなぜ乳房にこだわったのか』を読む

千田有紀教授(武蔵大学、以下敬称略)は著書『ヒューマニティーズ 女性学/男性学』(岩波書店)の中でロンダ・シービンガー著『女性を弄ぶ博物学――リンネはなぜ乳房にこだわったのか』(工作舎、1996年)の記述を紹介しながら「分類学の父」として知られるスウェーデン博物学者、カール・フォン・リンネ(1707年~1778年)について書いています。

千田によるとリンネは人間に「哺乳類(ママリア)、直訳すると乳房類」という、人間と獣を結びつける分類名をつけたことによって「女性が母親役割を担うべきだ、それが市民的、国家的義務なのだ」という女性差別の考え方を広めていくことに結びついた、とのことです。

千田は同書の中で

ロンダ・シービンガー著『女性を弄ぶ博物学――リンネはなぜ乳房にこだわったのか』

を「実に興味深い」(20頁)と絶賛しています。

 

では、千田の絶賛するロンダ・シービンガー著『女性を弄ぶ博物学――リンネはなぜ乳房にこだわったのか』とはいったいどのような本なのでしょうか?

以下、検証してみます。

 

以下では、「おや?」と疑問に思った点をメモしていきます。

もしかしたら私の読み落とし、誤解、などもあるかもしれませんのでもしお気づきの点がありましたら遠慮なくご連絡いただければ幸いです。

 

◎同書70頁

リンネも、古代の英雄はライオンの乳房から、乳とともに大いなる勇気をも吸収したと考えた。

との記述があります。

しかし、リンネがそのように「考えた」と事実認定する根拠(証拠)はどこにあるのでしょうか?

リンネの著書か日記に書かれているのでしょうか?

三者の証言でしょうか?

それともシービンガー氏の脳内の妄想でしょうか?

ちなみに上記記述には「注21」が付けられていますが、「注21」は上記記述を根拠づける記述内容ではありません。

 

◎同書7071

このように、リンネは女性が男性とは異なる仕方で自然に属すると示唆する時、西洋の既成概念に従った。

との記述があります。

しかし驚いたことに、上記70頁の「リンネも、古代の英雄はライオンの乳房から、乳とともに大いなる勇気をも吸収したと考えた。」の記述後、「このように、リンネは女性が男性とは異なる仕方で自然に属すると示唆する時、西洋の既成概念に従った。」の記述に至るまでの間に書かれている記述はリンネ本人とは全く無関係な記述です。

リンネ本人とは全く無関係な記述をしたあとで、「このように、リンネは・・・」と書かれても、「このように」とはいったい「どのように」なのか、意味がさっぱりわかりません。

そもそも上記70頁の「リンネも、古代の英雄はライオンの乳房から、乳とともに大いなる勇気をも吸収したと考えた。」の記述自体、根拠が不明なので、同書7071頁の「このように、リンネは・・・」の意味がより一層、理解しにくいです。

「なるほど!」という感じは、全くしません。

「ほんまかいな」という印象です。

 こんな本を読み続けられる人というのはある意味スゴイと思います。

 

(つづく)

<関連記事>

千田有紀教授の博物学者カール・フォン・リンネについての記述は著しく公正さを欠いている。『女性学男性学』18-21頁