松浦晋二郎ブログ

民事訴訟は私人間の権利義務を私的自治の範囲内で自由に処分する場であり学問上の真理を確定するための場ではないので民事訴訟と学問上の真理確定とは無関係である。従って自己の著書論文に多数の学問的間違いを書いている学者が、自己の著書論文の学問的間違いを指摘した相手のことを恨み、名誉毀損を理由に民事訴訟で当該相手を訴えて恫喝し無理やり相手に「謝罪文」を書かせてみても学問上の真理を自己に有利に書き換えることは不可能/東大文学部卒業。同志社ロー修了/行政書士試験合格/連絡先ivishfk31@gmail.com

千田有紀教授の東京新聞記事の問題点 2016年12月13日東京新聞夕刊 親子断絶防止法案 DV被害、助長の恐れ【旧】

【本記事は2016年12月15日に私が旧ブログ「総合研究所」で書いた記事のダイジェスト版です。過去記事を削除したままにしておくと「多数の学問的根拠を明示して千田氏の著書・論文・新聞記事、ツイートを批判していた松浦」という私の人物像がいつの間にか千田氏によって「根拠のない誹謗中傷・名誉毀損を繰り返す松浦」という全く正反対の、間違った人物像に作り変えられて、まるで私が凶悪犯罪者かのように言われてネットで拡散されますので過去記事を再掲しました。】

 

【下記記事は千田有紀教授のツイート写真からの転載です。】

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【具体的検討】

 大塚玲子氏の次の記事

http://bylines.news.yahoo.co.jp/otsukareiko/20161104-00064060/

にも書いてあるように、

 平成21年度「離婚に関する統計」によると、日本の離婚のうち協議離婚は約88%、裁判所の関与する離婚である調停・和解・裁判離婚等は、12%程度である。

 大塚氏は、

「離婚全体のうち、原因にDVがある割合ははっきりとわかりませんが、司法統計(調停・和解・判決離婚等)で25%程度であることを考えると、離婚全体(大半が協議離婚)では、もっと少ない割合だと思います。」

と指摘されている。これはその通りである。

 ところが千田有紀教授は上記の東京新聞記事で「離婚原因の4分の1を占めるDV」と書いている。

 つまり正しくは

「裁判所の関与する離婚である調停・和解・裁判離婚等の中で、DVが原因による離婚の占める割合は25%である」

と書くべきところを、

千田教授は

「裁判所の関与する離婚である調停・和解・裁判離婚等」に、

「裁判所の関与しない協議離婚」

も加えた離婚全体の中で、DVが原因による離婚の占める割合が25%である、と書いているのである。

協議離婚を加えれば本当はもっと低い数字になると思われるにもかかわらず、である。

 

【2016年12月17日加筆】

千田有紀教授「内閣府の調査でもDVの割合は4分の1」???

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千田有紀教授は上記ツイートで

内閣府の調査でもDVの割合は4分の1」

と言っているが、内閣府調査(下記(※)リンク先参照)によれば、

 

女性だけの数字では23.7%、

男性だけの数字では16.6%、

(23頁「図3-1-2 配偶者からの被害経験(男女別)」)

男女合計では20.3%

(22頁「図3-1-1 配偶者からの被害経験」)

 

となっている。

 

(※) 内閣府の「男女間における暴力に関する調査」(平成 26 年度調査)

http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/chousa/pdf/h26danjokan-5.pdf

 

 ところが千田氏は男女合計の20.3%の数字は使わずに女性だけの数字23.7%を使用して「4分の1」の根拠にしている。

配偶者からのDV被害という場合、夫が妻に振るう場合もあれば、その逆の場合もあるので、男女合計の20.3%の数字を使うべきである。ところが千田教授は女性だけの23.7%の数字を使っているのはデータの使い方としておかしい。

 

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武蔵大学教授・千田有紀教授の問題点(2016年12月30日) - 松浦晋二郎ブログ