松浦晋二郎ブログ

民事訴訟は私人間の権利義務を私的自治の範囲内で自由に処分する場であり学問上の真理を確定するための場ではないので民事訴訟と学問上の真理確定とは無関係である。従って自己の著書論文に多数の学問的間違いを書いている学者が、自己の著書論文の学問的間違いを指摘した相手のことを恨み、名誉毀損を理由に民事訴訟で当該相手を訴えて恫喝し無理やり相手に「謝罪文」を書かせてみても学問上の真理を自己に有利に書き換えることは不可能/東大文学部卒業。同志社ロー修了/行政書士試験合格/連絡先ivishfk31@gmail.com

★★★千田有紀著『日本型近代家族』に関する松浦晋二郎の質問【2】 戸田貞三は「家長的家族の成立条件や内実を詳しく示さなかった」?(甲第16号証関連)

  【(このブログの閲覧者のみなさまへ)

本件記事の内容は2017年3月4日に当ブログとは別のブログ「総合研究所」(現在はすでに閉鎖しています)で私が書いた過去記事の修正バージョンです。当該3月4日の過去記事では、私なりに学問的根拠を挙げて記述していましたが、私が千田教授の著書に関して「◎◎」という断定的な評価を結論として書いていたために私は同年4月に千田教授から名誉毀損であるとの指摘を受けました。そこで今回は「◎◎」という断定的評価や「・・・である」といった断定的表現を可能な限り削除・修正し、私が千田教授の著書に関して、千田教授に対して質問をする、という内容の記事に修正し書き改めたのが本件記事です。私は本件記事については法的問題はないと考えていますが、もし本件記事に関して法的に問題があるとお考えの方がいらっしゃいましたら私にメールを下さるようお願いします。

(連絡先)ivishfk31@gmail.com

 

 千田有紀教授はその著『日本型近代家族』において、東京帝国大学名誉教授・戸田貞三は「家長的家族の成立条件やその内実を詳しく示さなかった」と書いています(130頁)。

 この点について、 戸田は『家族構成』(1937年版の1970年復刻版)の中で家長的家族についていろいろと書いています。

 たとえば、

◎「近代的家族にあっても、家長的家族にあっても、夫婦が家族の重要なる成員であることに変わりはない」(戸田54頁)、

 

◎「家長的家族にあっては自家の伝統を重んじ、新たなる生活形式が外部から侵入することをできるだけ防止せんとし、夫婦関係の相手方を求める場合においても、この相手方となるべき異性がその生家の生活形式から離脱し、全く白紙状態にて入り来ることを望んでいる。」(戸田55頁)

 

◎「家長的家族が、この家族の連続を致すべき地位にある男子に家族的伝統を維持すべき責任を負わせ、その男子が妻子を得た後においてもその親からの分離を許さない」(戸田94頁)、

 

◎「妻または妻となるべき婦人」に要求される「特別の資格」(戸田95頁)、

 

◎戸田は、「然らば何故に家長的家族はかくのごとき親子でない者の間に親子に似た関係を強いて設定せんとするのであるか」(戸田62頁)と書き、家長的家族において養子関係を設定する理由について詳細に書いています。

 

◎戸田は、「家長的家族は・・・子孫たる家族員から家族員たる資格を奪う場合もある」(戸田63頁)と述べ、家長的家族が子孫たる家族員から家族員たる資格を奪う場合について詳細に論じています。

 

 以上のように戸田は「家長的家族の成立条件や内実」について相当詳細に書いているように思われます(ここに挙げた以外にも戸田は「家長的家族」について様々なことを書いていますが、省略します)。

 では、千田教授は、なぜ、どのような学問的根拠で、戸田貞三は「家長的家族の成立条件やその内実を詳しく示さなかった」と結論づけたのでしょうか?

 学問的根拠を明示した回答をお願いします。