松浦晋二郎ブログ(連絡先:ivishfk31@gmail.com)

2017年2月から4月まで松浦晋二郎は千田有紀の論文に「千田の博士論文」と「千田の博士論文ではない論文」という全く同一タイトルの2つの異なる論文が存在する事実を知らずに後者を前者であると勘違いしてブログ記事を執筆していた。ところが千田は松浦が上記勘違いをして記事を書いている事実を松浦に教えずに黙ってじっと見ていて松浦のブログ記事数がたまったところで同年4月下旬名誉毀損を理由に提訴した。千田は自己の意思で千田の主張する「名誉毀損」の「損害」を自ら拡大させ続けた。

私は千田有紀教授の「博士論文」と「博士論文ではない論文」という全く同一タイトルだが2つの異なる論文が存在している事実を知らなかった。

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 2017年11月4日、千田有紀教授は上記のように述べています。これまでにも千田教授は繰り返し、私が、千田教授の博士論文を読まずに批判していたと、ネットで拡散しています。たしかに私が、千田教授の博士論文を読まずにブログで批判していたのは千田教授の言うとおりです。しかし私は意図的に、故意に、千田教授の博士論文を読まなかったわけではありません。この点は私なりの事情があります。「松浦は千田教授の博士論文を読まずに批判だけしていた」という、そこだけを切り取られてネットで拡散され続けるというのは、私としては非常に気持ちが悪いです。そこで以下、事情を説明したいと思います。

 私は2017年2月以降4月まで、岩波『思想』No.898所収の千田教授の論文「『家』のメタ社会学:家族社会学における『日本近代』の構築」(これを以下「千田岩波論文」と呼びます)を千田教授の博士論文(千田教授の博士論文を以下「千田博士論文」と呼びます)であると勘違いして、千田教授の論文を批判する記事を当ブログとは別のブログ(「総合研究所」。「総合研究所」は現在閉鎖中です)において書いていました(それ以外にも記事を書いていましたがここでは省略します)。

 2017年4月に私は千田教授から名誉毀損で訴えられましたが千田教授の訴状の主な趣旨は、「千田岩波論文」と「千田博士論文」は全く同一のタイトルであるが内容の異なる別の論文であり、「千田岩波論文」を「千田博士論文」であると私が勘違いして「千田博士論文」に「捏造」個所がある旨を指摘したことが千田教授に対する名誉毀損であるということでした。訴状送達後、私が武蔵大学のホームページで確認してみるとたしかに全く同一タイトルの、しかし、別の論文が2つありました。

 しかし私は2017年2月に上記ブログ記事を書き始めてから訴状が送達される同年4月までの間、「千田岩波論文」と「千田博士論文」という全く同一タイトルの、しかし内容の異なる2つの論文がこの世に存在している事実(以下これを「本件事実」と呼びます)を知りませんでした。そのようなことがあろうとは夢にも思いませんでした。4月に訴状が送達されるまでの間、「千田岩波論文」を「千田博士論文」であると私が勘違いしたままブログ記事を書き続けている点について千田氏側から一度も指摘を受けたことはありません。私は「総合研究所」のトップページに私のメールアドレスを書いていましたので千田教授は私が勘違いしている事実を私に指摘しようと思えば簡単に指摘できたはずです。しかし私は訴状を読んで初めて本件事実を知りました。寝耳に水でした。私が勘違いしている事実を千田教授がもっと早い段階で私にメールで指摘してくれていれば私は上記ブログ記事を書き続けることはなかったと思います。そもそも学者が全く同一タイトルの、異なる論文を2つ作成しているというのも非常に紛らわしい話です。千田教授がどのような意図でこういう紛らわしいことをされているのかは私には解りません。

 なお、2017年2月14日には千田教授の代理人弁護士を名乗る人物から

 

「貴殿が、・・・千田有紀氏に関しコメントされているいくつかの文章は、明らかに同氏に対する名誉毀損に該当するものと考えております。」

 

とのメールが届きました。しかし当該メールでは具体的に私のどのコメントが名誉毀損に該当するのかについての具体的指摘は全くなかったうえ、私が「千田岩波論文」を「千田博士論文」と誤解して記事を書いている点についての指摘もありませんでした(注1)。当該弁護士を名乗る人物は「お電話による対応は致しかねます」と書いたうえで、しかも私の住所を当該人物に教えるよう、一方的に指示していました。私は、当該人物は弁護士を名乗りながら、私のほうから弁護士に電話連絡することは禁じて、しかも私の住所だけを一方的に聞き出そうとするのは、これは偽物の弁護士か、あるいはインターネット詐欺のようなものにちがいない、と不審に思ったので、当該メールに対して返事はしませんでした。2017年4月に届いた訴状を見て当該人物が本物の弁護士であるとやっと解りました。

 意図的に、故意に、やったことではないとはいうものの、私が本件事実を知らずに、「千田岩波論文」を「千田博士論文」であると勘違いしてブログ記事を書いていたことは事実(注2)なので、この点についてはすでに千田教授の訴訟(訴額870万円)継続中、千田教授側の弁護士から提示された条件に従い、千田教授に謝罪文を書いて2週間継続してHP上に掲載し、かつ、30万円を支払いました。2017年5月に千田教授は訴えを取下げ、訴訟は終了しました(注3)。

 以上から、私が、意図的に、故意に、他人の論文を読まずに批判するような人間ではないということをお解りいただければと思います。

 

【注】

(注1)

千田有紀氏は2017年4月30日「Yahoo!ニュース個人」記事

ツイッターにはなぜ、誹謗中傷があふれるのか――ネットの損害賠償等請求の経験から(千田有紀) - 個人 - Yahoo!ニュース

において次のように書いています(下線部分):

弁護士事務所から警告が行った時点で削除に応じてくれていれば、その相当額も必要なかったのであるが。

 

しかし、本文で指摘した通り、千田側の弁護士事務所からたしかに私のところにメールは届きましたが、当該メールでは具体的に私のどのブログ記事が名誉毀損に該当するのかについての具体的指摘は全くなかったうえ、私が「千田岩波論文」を「千田博士論文」と誤解して記事を書いている点についての指摘もありませんでした。千田氏の上記ヤフー記事の書き方では、あたかもこの点の指摘を千田氏が私に対して行ったにもかかわらず私が千田氏の「警告」を無視してブログ記事を執筆し続けたかのような書き方になっていますが、事実は異なる、ということです。

 

千田氏は上記2017年4月30日ヤフー記事で

 博士論文の不正というのは、研究者にとっては、死を意味する。

博士論文の不正を取りざたされることは、私の名誉とクビがかかっている

 と書いていますが、それほどまでに人生の重大事であるのなら、千田氏は、2017年2月の時点で、松浦さん、あなたは「千田岩波論文」を「千田博士論文」と誤解してブログ記事を書いていますよ、と、たった一言、私に連絡すればよかったのです。

 

(注2)

2017年2月から4月まで松浦晋二郎は千田有紀の論文に「千田の博士論文」と「千田の博士論文ではない論文」という全く同一タイトルの2つの異なる論文が存在する事実を知らずに後者を前者であると勘違いしてブログ記事を執筆していた。ところが千田は松浦が上記勘違いをして記事を書いている事実を松浦に教えずに黙ってじっと見ていて松浦のブログ記事数がたまったところで同年4月下旬名誉毀損を理由に提訴した。千田は自己の意思で千田の主張する「名誉毀損」の「損害」を自ら拡大させ続けた。

 

(注3)千田教授は2017年11月3日付のツイートで、11月14日現在まで、ツイッターアカウント「千田有紀」のトップページに固定ツイートで私の謝罪文の写真を掲示し続けていますが、すでに私は4月末から5月にかけて2週間の謝罪文掲載義務を自己の旧ブログ上で果たした以上、千田教授にはいまさらこのような形で私の謝罪文を掲示する権利はありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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